[2022/05/06] FOMC後の上昇は短命に

投稿者: | 2022-05-06
今後の市場動向を占う上で注目されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、

市場予想通り50ベーシスポイント(bp)引き上げとなり、フェデラルファンド金利(FFレート)の誘導目標は、0.75 – 1.00 % となった。
また、2022年6月1日からバランスシートの縮小を行うことが決定された。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下記のように述べたことで、一時的には米国債利回りの低下、米株式市場の上昇とハト派的なサプライズと受け取られた。

a 75 basis point increase is not something that the committee is actively considering
今後のFOMCで75bpの利上げは積極的に検討しない


しかしながら、事実利上げが行われていくことや、依然としてインフレーションに対する懸念が払拭されていないことから、再び米国債利回りが上昇に転じると、米株式市場や暗号資産市場は急落した。

日本時間で本日21:30に米雇用統計、来週11日21:30にインフレに関する指標である米消費者物価指数(CPI) の公表を控えており、公表前後の急変動には注意しておきたい。


※COIN360

アルトコインでは、TRX DAOがアルゴリズム型ステーブルコイン USDD をローンチし、直近1週間でのTRXの上昇率は20%を超えた。


MicroStrategy

ビットコイン(BTC)の大量保有でも有名な米ソフトウェア企業MicroStrategy が、保有するBTCを担保とした資金調達などを行い、利用を広げていくスタンスであることを株主説明会で示した。
これには、MicroStrategy の子会社MacroStrategy がビットコインを担保として、米Silvergate 銀行から2億500万ドルの資金調達を実施した背景がある。

企業のBTC保有状況は下記の通り。

OKLink

MicroStrategy は、米Tesla社を凌いで上場企業の中でBTC保有量トップであり、約129,220枚保有している。
資産価値は本日時点で約47億ドルであり、MicroStrategyの動向は他の企業からも注目されることとなるだろう。


BTCテクニカル分析:急落

FOMC後に一時的に上昇したものの、買いが一服すると一気に下落の勢いを強めた。
BTCは36,555USDTまで下落し、サポートラインとなっていた36,750USDTを明確に割り込んだ。

3月末から売り手が優勢となっていたトレンドにようやく出口が見えたと捉えていた買い手にとっては、大きな打撃となった。


ETHテクニカル分析:直近安値を更新

BTCと同様に、ETHもいよいよサポートラインとされていた2,750USDTを明確に割り込んだ。
2,700USDTを下回ったあたりで下落は止まったが、現在の状況では買い手にとって3,000 USDTを超えることはハードルの高い目標となってしまったようだ。

急落を受け、主要な単純移動平均線(20日・50日・100日・200日)すべてを割り込んだ。


Defi:Total Value Locked(TVL)
$158.47B(前日比-5.62%)on May 5, 2022


DeFi:Rari Capital のFuse レンディングプロトコルが8,000万ドルのハッキング被害

イーサリアム上のRari Capital のFuse レンディングプロトコルが8,000万ドルのハッキング被害を受けた。

監査企業BlockSecによると、ハッカーはスマートコントラクトの欠陥をついたリエントランシーアタックを実行したとのこと。イーサリアムのメインネットに加えて、Arbitrumプロトコルにおいても被害が確認されている。

Rariはハッキング被害を受け、脆弱性の修正のため、すべての借用と償還機能を一時停止した。ハッカーに対しては、ユーザー資金の返却を条件に1,000万ドルの報奨金を準備している。


DeFi:Algorand がFIFA ワールドカップの公式ブロックチェーンパートナーに

FIFA ワールドカップの公式ブロックチェーンスポンサーとして、Algorandが就任した。

Algorandは、取引の処理速度を向上させることを目的に、暗号資産Algorand(ALGO)を生み出した企業だ。

今回、技術的なサポートを行うパートナーとして、ウォレットサービスの提供も行っていくとのこと。

また、Algorandは、今年後半に行われるワールドカップ北米予選・欧州予選の地域サポーター、2023年の女子ワールドカップの公式スポンサーにも就任した。



NFT:米資産運用会社VanEck がイーサリアム基盤のNFTをローンチ

米資産運用会社VanEckが、グローバルなクリエイティブ企業NUMOMOと事業提携を行い、イーサリアム基盤のNFTを1,000個限定で発行する。

VanEckは、昨年に米証券取引委員会(SEC) から承認を得て、ビットコイン先物ETFであるVaneck Bitcoin Strategy ETF (XBTF) の取引を開始して話題を集めていた。

米資産運用会社がNFTを発行するのは初のケースであり、投資家やコミュニティメンバーに対する報酬としてさまざまなブロックチェーンで配布していく予定とのこと。
これをきっかけに、資産運用会社がNFTを発行していく流れが作り出されるかもしれない。



■注意事項
・本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘や特定の暗号資産の推奨を目的としたものではありません。暗号資産取引を行う場合には、当社ホームページ、契約締結前交付書面をはじめ各種交付書面等をご確認いただき、ご自身の判断と責任において行われるようお願い致します。
・本資料に使用されているデータは、複数の参照先を元にした過去の実績または作成時点の分析であり、マーケット環境の見通しを保証するものではありません。また、税金、手数料等は考慮しておりませんので、実際の運用状況・成果を示すものではありません。
・本資料は、作成時点で当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではなく、将来予告なしに変更される場合があります。また、本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。
・本資料に掲載された知的財産権、その他一切の権利は当社または権利者に帰属するものであり、本資料の情報をご自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、転載、配信、配布、譲渡、又はこれらに類する行為を行うことはできません。