■指標の分類
テクニカル指標は、指標の性質によって、大きくトレンド系、オシレーター系、に分類されます。
その中で、オシレーター系指標は、相場のトレンドの強さや強弱を表す指標となります。
※テクニカル分析についてはこちらの記事で概要を紹介しています。
今回は、オシレータ系指標の中でも、MACDについて説明します。
■MACD(移動平均収束拡散)
MACD(Moving Average Convergence/Divergence Trading Method)は、通称マックディーと呼ばれ、日本語にすると移動平均収束拡散トレード法となります。
MACDは、相場のトレンドと転換のタイミングを捉え、売買ポイントを予測する指標です。
表示方法
画面上部の「テクニカル指標」を選択し、インジゲーター画面を表示します。
インジゲーター一覧の中から、「MACD」を選択すると、チャートの下側に表示されます。
MACDの右横の「設定」を選択すると、パラメーターや線の色などのスタイルを変更できます。
一般的にMACDの期間設定のデフォルトは、短期EMA「12」、長期EMA「26」、シグナル「9」に設定されています。
計算方法
MACDに用いられる移動平均線は、単純移動平均線(SMA)ではなく、指数平滑移動平均線(EMA)です。
EMAは直近の終値に比重を置いて算出されるため、トレンドの転換を早めに捉えることができます。
「ヒストグラム」、「MACD」、「シグナル」の推移でマーケットの判断が可能で、それぞれ以下の計算式で算出されます。
「ヒストグラム」=MACD – シグナル
「MACD」=短期EMA – 長期EMA
「シグナル」=MACDのEMA
活用方法
MACDは「ヒストグラム」、「MACD線」、「シグナル線」、「0線」の指標を使います。
売買ポイントは、「MACD線」、「シグナル線」、「0線」との交差で判断できます。
・ゴールデンクロス
「MACD線」が下から「シグナル線」または「0線」を抜いた時は買いのサイン
・デッドクロス
「MACD線」が上から「シグナル線」または「0線」を抜いた時は売りのサイン
0線の下でゴールデンクロス、0線の上でデッドクロスが発生した際は、より信頼できる売買のサインとなります。
また、「MACD線」の傾きで相場の強弱を判断できます。
・右肩下がりでシグナル線を下回っている場合
相場は弱い
・右肩上がりでシグナル線を上回っている場合
相場は強い
「ヒストグラム」の推移は、売買のタイミングで以下のように転じるとされています。
・買いのタイミング付近
マイナス圏からプラス圏へ
・売りのタイミング付近
プラス圏からマイナス圏へ
注意点
MACDはトレンドと転換のタイミングを捉えることには向いていますが、レンジ相場(ボックス相場)には不向きとされているので注意が必要です。
レンジ相場の場合、一時的に売買のサインが発生しても元に戻るケースや、どちらに動くかはっきりしないケースが見られるため、売買ポイントとして参考にならない場合があります。 また、相場が短期間で急激に動いた場合は、売買のサインが発生しづらく急激な相場変動に遅れて反応する場合があります。