イーサリアム(ETH) ロンドンアップグレードとは?

イーサリアム(ETH)ロンドンアップグレードに関して

イーサリアム(ETH)は、4月のベルリンアップグレードを経て、まもなくロンドンアップグレードを迎えようとしています。
7月15日のイーサリアム財団の通知によると、メインネットのブロック高が「12,965,000」に達した際に、ロンドンアップグレードによるハードフォークが実施されます。このハードフォークに伴うブロックチェーンの分岐は予定されていません。また、今回のハードフォークに伴う通貨の分裂はございません。
ロンドンアップグレードの具体的な時期は、8月3日~5日の間と予想されています。

ロンドンアップグレードの注目点

今回のアップグレードは5つの「イーサリアム改善提案(Ethereum Improvement Proposals:EIP)」が含まれており、そのうち手数料モデルに関わる「EIP-1559」及び「EIP-3529」が注目を集めています。

「EIP-1559」はイーサリアムの手数料モデルを従来のオークション形式から、ネットワークの混雑具合により基本手数料(base fee)をプロトコル側で自動調整する仕組みに変える提案です。
この変更により、急な価格変動による取引手数料の変動が抑制されるため、手数料を予測しやすくなります。通常は基本手数料のみで送付できますが、マイナーに優先してほしい場合はチップ(priority fee)の追加も可能となります。
さらに、マイナーが人為的にネットワークを混雑させる金銭的動機を与えないために、基本手数料は焼却して供給量を減少させます。

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「EIP-3529」もロンドンアップグレードで大事なポイントになっています。現状スマートコントラクトを取り消すと、ネットワーク手数料(ガス代)は返却されます。
当時その仕組みの設計意図は、ネットワーク内に必要でないスマートコントラクトを削除し、ネットの効率を高めるためでした。

しかし、その仕組みを利用し、ガス代が安い時にダミーデータを書き込み、ガス代が高い時にリファンドのガス代を狙うような行為が多く発生しています。
ガス代のリファンドの仕組みを制限することにより、ガス代のリファンド目的でダミーデータを書き込む問題を解決しようとしています。

その他のアップグレードは、イーサリアムネットワークをプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行するための土台作りになります。

ETHの価格動向

この手数料モデルを適用後、ガス代が削減され、基本手数料の焼却(バーン)によりイーサリアムの希少性が高まることで、価格上昇を期待する声が聞かれます。

米投資銀行のゴールドマン・サックスは、イーサリアムは価値保存の手段として、ビットコインを上回る可能性があるとも述べています。
参照:https://www.coindeskjapan.com/115495/

OKLinkのビックデータによると、ETHのステーキング額は増加傾向にあります。

ステーキング額の増加は、ロンドンアップグレード及び今後のPoSへの移行計画が、ポジティブにとらえられていることを表していると言えます。

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